転職の証明写真|表情と姿勢
真顔なのに不機嫌に見える。それは、あごと口角のせいです。
証明写真の表情は「自然に」と言われますが、何もしない顔は、写真では不機嫌に写ります。撮影の場で一人ずつ直している、あご・首・肩・口角・目の5か所を説明します。
このページの要点
- 力を抜いた顔は、口角が下がり、まぶたが下がって写ります。写真では少し作ってちょうどよい。
- あごは「引く」のではなく、顔を前に出して、わずかに下げる。
- 肩と頭の傾きは、ほぼ全員にあります。自分では気づけないので、他人に見てもらいます。
- 左右の差は、撮影で目立たなくしてから、レタッチで仕上げます。
口角:何もしないと下がって写る
人の口角は、力を抜くと水平かやや下向きになります。会って話しているときは表情が動くので気になりませんが、止まった1枚になると「不機嫌」「疲れている」と読まれます。
証明写真の口元は、唇を閉じ、口角を数ミリ上げるのが基準です。コツは、頬から上げること。唇だけで上げようとすると、引きつった笑いになります。
- 奥歯を軽く離す歯を食いしばると、えらが張って写ります。
- 「い」の形を作って、唇を閉じる頬が上がった状態が残ります。
- 舌を上あごにつけるあごの下のたるみが引き上がります。
目:開くのではなく、下まぶたに力を入れる
「目に力を」と言われて目を見開くと、驚いた顔になります。意志のある目に写るのは、下まぶたをわずかに持ち上げたときです。まぶしいものを見るときの、ごく弱い状態です。口角を上げると頬が上がり、自然にこの目になります。口と目は、別々に作らず一緒に作ります。
撮影の現場から
瞳に写る小さな光の点(キャッチライト)があるかないかで、目の印象は大きく変わります。点がない目は、沈んで生気がなく見えます。光の位置が高すぎる、前髪やまぶたが光をさえぎっている、というときに消えます。クラムシェルライティングでは、瞳の上と下の両方に光が入り、目がうるんで明るく見えます。
あごと首:引くと二重あごになる
「あごを引いて」と言われると、多くの人は頭を後ろに引きます。これは首を縮め、あごの下に肉を寄せる動きです。正面から撮ると、二重あごになり、上目づかいになります。
やることは逆です。
- 背すじを伸ばし、額を前に出すつもりで顔を数センチ前へ。
- そこから、あごをほんの少し下げる。
横から見ると亀のようで不自然ですが、正面のカメラからは奥行きは見えません。あごの線が出て、首が長く、顔が締まって写ります。カメラより顔が後ろに倒れていると、あごと首が強調され、ふんぞり返って見えます。
肩と体:水平に見える人は、ほとんどいない
かばんをいつも同じ側に掛ける、利き手でマウスを使う。こうした習慣で、肩の高さは左右で違ってきます。証明写真は正面で、上着の肩の線が水平の基準になるので、肩の傾きはそのまま写ります。
- 肩:下がっている側を少し上げるのではなく、上がっている側の力を抜きます。
- 体の向き:ひざと上半身を数度だけ斜めに振り、顔は正面に戻すと、肩幅が自然に収まります。真正面で胸を張ると、肩がいかつく写ります。
- 座り方:いすに深く座らず、浅く腰かけて背もたれを使わない。骨盤が立ち、背すじが伸びます。
- 上着:座ると上着の背中がたるみ、えりが首から浮きます。すそを軽く下に引いて、えりを首に沿わせます。
左右の差(非対称)の扱い
顔の左右は、誰でも違います。目の大きさ、眉の高さ、二重の幅、鼻筋の向き、口角の高さ、えらの張り。ふだんは動いているので気になりませんが、正面の静止した写真では、差がそのまま見えます。
撮影でできること
- 顔を数度だけ回す:小さい側の目をカメラに近づけると、大きさがそろって見えます。証明写真として正面の範囲に収まる、わずかな角度です。
- 頭の傾きを直す:眉や口角の高さの差は、頭の傾きで強調されていることが多く、まっすぐにするだけで半分ほどは目立たなくなります。
- 光を左右に偏らせない:横からの光は、顔の片側に影を作り、左右の差を強調します。リクルートフォトスタジオのクラムシェルライティングは、正面の上下から光を当てるので、左右どちらにも影が偏りません。
レタッチでできること
撮影で整えたうえで、残った差を少しだけ寄せます。完全に対称にはしません。左右をぴったりそろえた顔は、かえって不自然で、本人に見えなくなるためです。リクルートフォトスタジオでは、補正したデータと元のデータの両方をお渡ししているので、見比べて選べます。
手元の写真の左右差が気になる場合は、PhotoDelivery.JP の左右非対称の修正についての案内もご覧ください。
自分で撮るときの確認
撮った写真で確かめる
- 両耳が同じくらい見えているか
- えりとネクタイの中心が、あごの真下にあるか
- 肩の線が水平か
- 瞳に光の点があるか
- 口角が下がっていないか
よくある失敗
- 画面を見て、レンズを見ていない(視線が下がる)
- 腕を伸ばして撮り、顔の中心が大きく写る
- 天井の照明の真下で、目が影になる
- あごを引きすぎて上目づかい
撮る距離による顔の写り方の違いは、写真館・証明写真機・スマホの違いで図にしています。
よくある質問
顔の左右が違うのが気になります。直せますか?
左右が完全に同じ顔の人はいません。目の大きさ、眉の高さ、口角、肩の高さは、誰でも少しずつ違います。撮影では顔の向きと傾きを数度だけ動かして差を目立たなくし、残った分をレタッチで自然に整えます。リクルートフォトスタジオの転職用プランでは、左右の差を補正したデータと、元のデータの両方をお渡ししています。
歯を見せて笑ってもよいですか?
履歴書の写真では、歯を見せないのが基本です。口を閉じて口角を上げます。客室乗務員やアナウンサーなど、応募先から笑顔の写真を指定される職種は別です。
目が小さく写ってしまいます。
あごを引きすぎているか、カメラの位置が低いことが多いです。あごを少しだけ下げ、カメラを目の高さかやや上に置き、撮る直前にいったん目を閉じてから開くと、自然に開いた目で写ります。見開くと驚いた顔になるので、やりすぎないでください。
いつも顔が傾いて写ります。
頭の傾きは自分では感じにくい癖です。両耳の見え方が同じか、えりの左右の見え方が同じかを、撮った写真で確かめてください。スタジオでは撮る側が一人ずつ直します。
証明写真は正面を向かないといけませんか?
はい。履歴書の写真は正面が原則です。体をわずかに斜めにして顔を正面に向ける撮り方はありますが、顔そのものを斜めにした写真は証明写真には使えません。