転職の証明写真|年代別
30代・40代・50代。年齢で変わるのは、顔より「影の出方」です。
「老けて写った」と感じる写真の多くは、顔が変わったのではなく、光が合っていないだけです。年齢とともに何が写りやすくなるのか、撮影でどこを動かすのかを年代ごとに説明します。
このページの要点
- 年齢で写真に出やすくなるのは、くぼみの影・肌のてかりとくすみ・髪の量感です。
- 影は、光を当てる高さと、下から起こす光の量で調整します。レタッチはその後です。
- 目標は「若く」ではなく「疲れていない」。年齢の特徴は残します。
年齢で、写真の何が変わるのか
肌のはりが変わると、目の下、口の横、あごの下にくぼみができます。くぼみそのものは目で見るとあまり気になりません。ところが写真では、上や正面から強い光が当たると、くぼみが影として黒く写り、実際より深く見えます。「写真だと老けて見える」の正体はこれです。
| 写りやすくなるもの | 撮影での整え方 | レタッチでの整え方 |
|---|---|---|
| 目の下の影・くま | 下からの光を強め、目の下のくぼみに光を入れる | 色むらを整える。ふくらみは残す |
| ほうれい線 | 上下の光の差を小さくし、口角を上げて頬を持ち上げる | 影を浅くする。線は消さない |
| 額・鼻のてかり | 撮る前に押さえる。光を大きく柔らかくする | 白く飛んだ部分に肌の色を戻す |
| 肌のくすみ | 露出をわずかに明るく。色温度を合わせる | 黄みを少し引く。白くしすぎない |
| まぶたの下がり | あごを少し下げ、カメラを目の高さよりやや上に | 原則さわらない |
| 髪の量感・分け目 | 上の光を前寄りにして、地肌が光らない角度に | はねた毛を整える。量は足さない |
リクルートフォトスタジオでは、顔の正面の上と下から光で包むクラムシェルライティングで撮影しています。目の下・口元・あごの下という、年齢の出やすい場所に、下からの光が直接届く組み方です。上と下の光の比を、年代と骨格に合わせて変えます。
撮影の現場から
影を消そうとして光を真正面から強く当てると、今度は額と鼻が光り、顔が平たく大きく見えます。影を「消す」のではなく「浅くする」のが要点です。影が少し残っているほうが、顔は引き締まって写ります。
30代:新卒の写真から卒業する
30代の写真でいちばん多い失敗は、新卒のときと同じ撮り方をすることです。明るく均一な光、はっきりした笑顔は、経歴が5年、10年とある人には軽く見えます。
- 光:影を少し残して、顔の骨格を出します。あごの線がはっきりすると、それだけで頼もしく見えます。
- 表情:笑顔を一段おさえ、口角を少し上げる程度に。目をしっかり開きます。
- 服:体に合ったジャケット。肩が落ちていたり、えりが浮いていたりすると、小さな写真でも分かります。
- 肌:寝不足のくまと、夕方のてかりが出やすい年代です。午前中の撮影をおすすめします。
40代:「疲れて見える」を取りのぞく
40代は、管理職や専門職としての応募が増えます。求められるのは落ち着きですが、落ち着きと疲れは写真では紙一重です。分かれ目は目の下の影と、口角です。
- 光:下からの光を増やして、目の下と口元の影を浅くします。瞳の上と下に光(キャッチライト)が入ると、目に力が出ます。
- 表情:何もしないと口角が下がって写ります。「い」の口を軽く作ってから力を抜くと、自然に上がります。
- 姿勢:猫背と、首が前に落ちる癖が出やすくなります。みぞおちを上に引き上げるつもりで座ります。
- 眼鏡:老眼鏡や遠近両用はレンズが厚く、映り込みが出やすいので、光の位置で外します。
50代以降:整えすぎない
50代の写真は、整えすぎると不自然になります。しわを消し、肌をなめらかにしすぎると、縦4×横3cm に刷ったときに顔が人形のように見え、「修整した写真だ」とすぐに分かります。
- 光:大きく柔らかい光で、肌の凹凸をなだらかに写します。まぶたが下がって目が小さく写るときは、カメラの高さとあごの角度で目の開きを確保します。
- レタッチ:しわは浅くするだけ。しみは濃いものだけ薄くします。年齢の特徴は、経験の裏づけとして残します。
- 髪:白髪は、背景色との組み合わせで見え方が変わります。白い背景では輪郭が溶けるので、グレーや青の背景が向いています。
- 服:首まわりが合っていないシャツは、えりが浮いて首が細く見えます。サイズを確かめてください。
男性と女性で、気をつける点
男性
- ひげは当日の朝にそる。青みはレタッチで弱められます
- 眉の下と眉間の毛を整えると、目元がはっきりします
- 額と鼻のてかりを押さえる
- ネクタイの結び目をえりの中心に、ゆるみなく
女性
- ふだんより少しだけ血色を足す。光で色は薄く写ります
- 前髪が目に影を落とさないように流す
- ラメやパールの強い化粧品は、光を拾って白く写ります
- 髪を結ぶ場合、後れ毛は輪郭をぼかすので整える
自分のメイクがスタジオの光でどう写るかは、撮ってみないと分かりません。ヘアメイクつきのプランは、光に合わせて整えるためのものです。
よくある質問
若く見えるように仕上げてもらったほうが有利ですか?
おすすめしません。面接で会ったときに写真との差が大きいと、かえって印象を下げます。目指すのは「若く」ではなく「疲れていない」「健康そう」です。影とてかりを整えるだけで、年齢を変えずに印象は大きく変わります。
白髪は染めてから撮るべきですか?
面接にもその髪で行くなら、そのままで構いません。写真だけ黒くするレタッチは、会ったときの差になるのでおすすめしません。ただし、生え際だけ白く伸びている状態は手入れ不足に見えやすいので、染めている方は撮影の数日前に整えておくと安心です。
ほうれい線やしわは消してもらえますか?
消しません。薄くします。完全に消すと顔の立体がなくなり、小さく刷ったときに不自然な顔になります。まず撮影の光で影を浅くし、残った分をレタッチで少し弱める、という順で整えます。
50代です。証明写真機ではだめでしょうか?
だめではありません。ただ、正面からの固定の光は、目の下や口元のくぼみをそのまま写します。年齢が上がるほど、光を人に合わせて組めるスタジオ撮影との差が大きくなります。
男性でもメイクは必要ですか?
必須ではありません。写真で差が出るのは、額と鼻のてかり、眉の形、ひげのそり跡です。てかりを押さえるだけでも、疲れた印象がかなり減ります。